【仕事と人生を楽しもう】1日3分のライフハック知恵袋

仕事が少しでも楽しくなるコツを残せたらと思いブログを始めました!労働関連の法律、働くこと全般、社労士試験、ライフハックなどについて書いています!

なぜ定時帰りができないのか?5

昨日の続きです。

「残業学」を書かれた立教大学教授中原淳氏のインタビューを取り上げて深堀します。

www.itmedia.co.jp

ワークライフバランスというキラーワードが独り歩きしている?

残業対策は働く側にも、働かせる側にも働きかけなくてはいけないものです。例えば「ワークライフバランス」という言葉があります。良い理念ですが、その言葉1つだけではうまくいかない。

経営者にワークライフバランスと言うと、「それって(従業員が)仕事しなくなることでは?」と思われがちです。経営者の観点からするとネガティブワードなわけです。一方で現場の管理職が「ワークライフバランス」という言葉を聞くと、「また人事がめんどくさいことを言い始めた」と思うでしょうね。この手の問題は多いです。

人事と経営側と現場の三者三様の意見がある。しかしそれぞれの立場を主張しあっていても何も解決しない。確かにその通りだなと思います。後は経営側が長時間労働に対する危機感を持っていないというパターンも多いと感じます。

結局のところそれぞれ見えている視点や不満を感じているポイントが異なるので、

その相違点を明らかにして理解を得ていくしかないのだと思いました。

 

ワークライフバランス」と「ワークアズライフ」

 

少し話は逸れますが「ワークライフバランス」と違った考え方としてここ最近出てきた言葉が「ワークアズライフ」です。

「ワークアズライフ」は筑波大学学長補佐・経営者・アーティストとして活動されている落合陽一さんの言葉です。日本再興論という著書に登場します。

ワークライフバランス」と「ワークアズライフ」はどんな違いがあるのでしょうか。

 

ワークライフバランス

「仕事だけでなくプライベートの充実、そしてライフステージに応じて多様な生き方を選択し、実現する」

という考え方です。

つまり仕事の時間とプライベートの時間を切り分けて両方充実させましょう。

日本の現状に即して解釈すると、長すぎる労働時間をカットしてプライベートの時間を確保できるようにしよう、ということになります。

 

一方でワークアズライフとは「仕事とプライベートを分けることなく、寝ている時間以外はすべて仕事であり趣味である」という考え方です。

労働時間とプライベートという垣根がなくなった状態で人生そのものが仕事であり趣味になっている状態です。ですから「労働時間を短くしよう」「プライベートの時間を確保しよう」という概念自体が存在しないことになります。

 

個人的にはワークアズライフという考え方はとても好感が持てます。今までは労働=賃金を得る手段、という側面が強く働くことと賃金が強く結びついていました。会社組織の一員になることが賃金を得る一番手っ取り早い方法でした。

しかし今はネットが発達して「いつでも」「どこでも」「誰とでも」仕事ができる環境が整ってきました。会社組織に属さなくても収入を得る手段・選択肢が増えたのです。

この「いつでも」「どこでも」「誰とでも」というネットの力が「ワークアズライフ」という言葉を生んだと私は思ってます。

 

しかしこれは会社組織という枠組み・概念そのものを取っ払う考え方なので

労働基準法に縛られる会社が実践を促す話ではありません。

ただ社会全体のトレンドがそのような考え方にシフトしてきているということは理解しておくべきだと思います。「ワークライフバランスやっとけばいいよね!」という考え方自体が社会から受け入れられなくなっていくのだろうなと思います。

 

少し話が逸れてしまいました。明日もこの記事を深堀していきます!