【仕事と人生を楽しもう】1日3分のライフハック知恵袋

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【書評】残業学 明日からどう働くか?どう働いてもらうか?⑥

昨日の続きです。

「残業学 明日からどう働くか?どう働いてもらうか?」の書評を書かせていただいています。

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残業は「遺伝」する

昨日は残業が「感染」する、ということについて書かせていただきました。

続いて残業は「遺伝」するとも言います。

一体どういうことでしょうか。

(p172)「初期キャリア」においてどのような働き方をしたかは、その後の職業人生を大きく左右してしまいます。

(中略)

もちろん、決して実際に親から子へと遺伝するわけではありません。本書では、長時間労働の雇用慣行が、前の世代の上司から、現在の部下に世代間で引き継がれること(世代継承)を「遺伝」と呼ぶことにします。

「若い頃に長時間残業をしていた経験がある上司」の下で働く部下は、残業時間が長くなる傾向にあります。「長時間残業上司が、次世代の超時間残業部下を育てている」わけです。

(中略)

興味深いのは、新卒入社した会社が「残業が当たり前の雰囲気だった」と答えた上司は、転職して会社が変わっても、やはり部下に残業を多くさせる傾向が強いところです。 

 まず個人的には「決して実際に親から子へと遺伝するわけではありません。」と書かれていますが、これについてはそうでもないかなと思ってます。

 

もちろん遺伝子レベルで遺伝はしていないでしょうが、自身の幼少期の親の働きぶりは子供の職業観に影響を与えているものと考えられます。現に私もそうですし、働くことに対する価値観を親から受け継いでいる人は少なくないと思います。

 

例えばよくある話、親子で医者をしている、弁護士をしている、銀行員をしている、教師をしている、など親の影響を子供は大きく受けます。

 

以前ブログにも書かせてもらいましたが、

私は早朝に出社し深夜に帰宅する父を見て「仕事をする人はみんなこのような働き方をしているのか」と本気で勘違いしていました。残業することが当たり前だという職業感を親から引き継いでいたことが私にとって一番のトリガーになっていると思います。

 

このように考えると「親から子への遺伝」という観点についても研究をすると、より広がりを持った研究結果が得られたかもしれません。

(個人的な意見をまとめて中原教授には感想とともに上記の意見を送って見ようかな、と思ってます。結果は追ってご報告させていただきます。)

 

 さて、上司から部下へ長時間労働が遺伝する、という主張は一定の説得力を持っています。私の場合親からの影響もありますが、残業体質は新卒入社の会社でも培われました。

 

定時上がりする人はほとんどいません。毎日1~2時間の残業は当たり前。その生活スタイルが身についてしまい、今でも抜けきっていないと感じます。

 

本書では様々なデータを用いて「残業習慣は、新卒時の残業経験に大きく影響されることがわかりました」と結論付けています。そのうえで「新卒入社時に時間と効率を意識する習慣を身につけることが鍵となります。」と解決策を提示しています。

そう考えると、新卒で入った会社の上司の質がめっちゃ大事になるんだな、と感じましたし自分もそうならないように気をつけないとな、と背筋が伸びる思いでした。

 

みなさんも(残業体質がある方は特に)その体質を部下に遺伝させないよう、

十分に注意を払ってくださいね!