「働き方改革」とは何なのか!?3
働き方改革の具体的な中身についてまとめていきたいと思います。
具体的な取り組みはだいたい以下の7種類に分けられます。
- 労働時間の短縮等の労働環境の整備
- 雇用形態又は就業形態の異なる労働者の間の均衡のとれた待遇の確保、多様な就
業形態の普及及び雇用・就業形態の改善 - 多様な人材の活躍促進
- 育児・介護又は治療と仕事の両立支援
- 人的資本の質の向上と職業能力評価の充実
- 転職・再就職支援、職業紹介等に関する施策の充実
働き方改革=残業を減らすこと、休みを増やすこと、
というニュアンスで語られることが多いのですが、長時間労働の是正はあくまで一つの要素でしかありません。
ただ多くの人に関係ありそうなので話題に上がりやすいのかなと思いますし、
働き方改革の目玉になるのがこの部分です。
- 労働時間の短縮等の労働環境の整備
「残業を減らす」「有給を5日以上取得させる」「生産性向上を目指す」と言った取り組みはこの中に入ってきます。
具体的にどんな問題が含まれているかというと、、、
○長時間労働の是正
○過労死等の防止
○中小企業等に対する支援・監督指導
○業種等の特性に応じた対策等の推進
○最低賃金・賃金引上げと生産性向上
○産業医・産業保健機能の強化
○安全で健康に働ける労働環境の整備
○職場のハラスメント対策及び多様性を受け入れる環境整備
といったものが含まれています。
生産性向上は何のために行うのか!?
さて個人的に意外だったのが賃金の引き上げのために生産性向上が掲げられてる点です。
政府は、
生産性向上⇒収益力UP⇒賃金改善
という流れを目指しているようです。
しかしこの流れには違和感を覚えます。
仮に労働者の生産性が上がって、企業の収益力がUPしたとしてもそれが賃金に反映される保証がどこにあるのでしょうか。
政府は生産性向上を実現した会社を対象に助成金や補助金を与えることで、
その分を従業員に還元することで賃金UPを後押ししています。
しかし残念ながら企業からすると「従業員の賃金アップ」のために、
生産性向上に取り組もう、というニーズはほとんどないと思います。
それ以上に
「人手不足の解消をしなければならない」
「国際的な企業の競争力を高めていきたい」
「長時間労働を止めさせなければならない」
といった企業の抱える喫緊の課題があり、
その大義のために生産性向上に取り組もうと考えています。
個人の目線で考えても
「給料をアップさせるために生産性あげよう!」
という感覚よりは
「早く帰れるようにするために生産性をあげよう!」
という目的のために
生産性向上を目指すのではないかと思います。
そのように考えると、
政府が目指したい「生産性向上」と
企業が目指したい「生産性向上」と
個人が目指したい「生産性向上」との間には
ギャップのあるのではないかと感じます。
「給料アップのために生産性向上をする」という響きは国民にとっては聞こえが良いものの、現実を無視していて人気取りのために言っている感が拭えないです。
そうではなく、
生産性向上に対して企業がもっと本気で取り組みたくなるような
動機づけを与えていてくことが政府には求められていると感じました。