【仕事と人生を楽しもう】1日3分のライフハック知恵袋

仕事が少しでも楽しくなるコツを残せたらと思いブログを始めました!労働関連の法律、働くこと全般、社労士試験、ライフハックなどについて書いています!

【書評】残業学 明日からどう働くか?どう働いてもらうか?①

ライフハックを実践する上で残業との戦いは避けて通れません。

以前のブログで残業について書かせてもらいましたが

「残業学 明日からどう働くか?どう働いてもらうか?」

を読んだので書評を書きたいと思います。

数少ない残業を学問として様々な角度から研究した残業学。

なるほどな~。と腑に落ちるポイントがいくつもありました。

 

残業学 明日からどう働くか、どう働いてもらうのか?

f:id:paychang:20190715233037p:plain

 

概要

内容紹介

高齢化社会を迎え、あらゆる仕組みをアップデートする必要に迫られている日本。女性やシニア、外国人をはじめとした多様な人々の力が鍵となる中、それを拒む最大の障壁が、日本独特の働き方「残業」です。
政府も企業も「働き方改革」を叫ぶ今、本当に必要なのはそれぞれの「持論」ではなく、客観的なデータを基にした「ガチ」な対話。
一体なぜ、日本人は長時間労働をしているのか? 歴史、習慣、システム、働く人の思い――2万人を超える調査データを分析し、あらゆる角度から徹底的に残業の実態を解明。仕事と人生の「希望」は、ここから始まります。
パーソル総合研究所×立教大学中原淳の共同研究「希望の残業学」プロジェクトを書籍化! 

今まで残業の研究というと国際的な比較論や、個別のテクニック論的な話に終始していまい根本的な原因追及をできている研究がほとんどなかったそうです。

そこで書かれたのが本書とのことでどんな深い内容が書かれているのでしょうか。 

目次

はじめに
オリエンテーション ようこそ! 「残業学」講義へ
第1講 残業のメリットを貪りつくした日本社会
第2講 あなたの業界の「残業の実態」が見えてくる
第3講 残業麻痺――残業に「幸福」を感じる人たち
第4講 残業は、「集中」し、「感染」し、「遺伝」する
第5講 「残業代」がゼロでも生活できますか?
第6講 働き方改革は、なぜ「効かない」のか?
第7講 鍵は、「見える化」と「残業代還元」
第8講 組織の生産性を根本から高める
最終講 働くあなたの人生に「希望」を

本書のおおまかな構成は

残業の現状→なぜ残業が起こるのか→どのようにして克服するか

という感じです。

 

 著者紹介

中原淳(なかはら・じゅん)
立教大学経営学部教授。同大学ビジネス・リーダーシップ・プログラム(BLP)主査、リーダーシップ研究所 副所長。1975年北海道生まれ。
「大人の学びを科学する」をテーマに、企業・組織における人材開発・リーダーシップ開発について研究。
著書に、『経営学習論』(東京大学出版会)、『会社の中はジレンマだらけ』『育児は仕事の役に立つ』(ともに共著、光文社新書)など多数。

パーソル総合研究所(ぱーそるそうごうけんきゅうじょ)
パーソルグループの総合研究機関。顧客の人事課題を解決するプロフェッショナルとして、人と組織の持続的な成長に資するソリューションを提供している。
2017年、中原淳とともに「希望の残業学」プロジェクトを立ち上げた。 

 人材開発を専門とされる中原氏と「日本の人事部長」というキャッチフレーズで最近話題のパーソルグループのパーソル総合研究所、二者による研究の成果を記したものが本書です。

大企業がバックにいるからこそ実現した2万人にも及ぶ大規模調査。

そこから得たデータをもとに分析されています。

また今まではこの類の調査は企業の人事部を通して行われていたそうですが、

この調査では企業の人事部を通さずに行われたためよりリアルな実態が浮かびがってきたようです。

 

人それぞれの「残業観」がある

(p38)それぞれの「残業観」を持っています。毎日のように残業して出世した人は「残業=よきもの」として語りますし、家計を支える人は「残業=お金」であると考えることもあるでしょう。人は自分の経験という「色眼鏡」と通して、残業を見つめているのです。

(中略)

若手社員にも「残業なんてせず、プライベートを楽しみたい」と考える人がいる一方で、「残業をしないと、成長できない」という考えの人もいます。中には残業代が生活費の一部となっているために、「残業は生活の糧である」考えている人もいます。

このように、残業に対する見方は多様で、それぞれが異なる残業観を持っているために、どうも議論がすれ違ってしまうところがあるのです。

 この部分まずは衝撃でした。まさに私がこの色眼鏡にハマってました。

私の場合父親の仕事の姿や過去の経験から「残業=善」という価値観に陥っていました。なので「過去の経験が残業の一番大きな要因である」と思ってました。

しかしそうではないのです。

あくまで過去の経験は一要素でしかありません。

単に自分が大事だと思った価値観に縛られていただけなのだ、

ということを思い知らされました。

 

残業を悪と捉える人もいれば、残業を善と捉える人もいる。

 

残業を研究するうえでまずはこの色眼鏡を外して客観的な視点に立つことが大事であると痛感しました。

 

また明日に続きます。