【座禅修行】宝泉寺禅センターに行ってみた2
昨日の続きです。
3泊4日の座禅修行を通じて
何に気づいて、
どんな変化があったのか、
まとめてみます。
今この瞬間に集中する
座禅修行を通じて一番の気付きは
「今この瞬間に集中する」ということの大切さです。
座禅修行では座禅を組む以外にも修行の時間があって
それが食事の時間です。
食事は決まった作法で食べなければなりません。
例えば
・食べる前にかならず合掌する
・食器は必ず両手で持つ
・音を立てずに口に運んで噛む
・お皿を漬物で綺麗にして締める
などです。
始めは作法の順番を覚えることに苦労しました。
しかしこの作法に集中して取り組むことで
「食事」という行為そのものにものすごく意識を向けることになります。
すると全神経が「食事」という行為に注がれることによって
口に運ばれたときに感じられる味覚の感度が
全く違ったのです!
精進料理は基本肉や魚を使わずに野菜のみで作られています。
味付けも薄味で調味料も多くは使われていません。
後から醤油やソースをかける、ということはもってのほかです。
普段であれば「この味薄いな~」と感じるレベルの味付けなのですが、
野菜が持つ本来の旨味や甘みまでも十分に味わうことができました。
このことから意識を一つの行為に集中することの価値に気付かされました。
食事の時間だけではありません。
座禅を組む時間を通じても同様の学びがありました。
座禅修行中は当然のことながら心を無の状態に近づけます。
しかしそう簡単にはいきません。
さまざまな言葉が頭の中を駆け巡り
悩みや考え事がつきません。
「考えないようにしよう」とすればするほど
ドツボにハマっていき
考え事が泉のように湧き出てくるのです。
そんなときに住職の方に頂いたアドバイスが
「まずは呼吸を数えることから始めましょう」というものでした。
8秒鼻で息を吸って、
8秒かけてゆっくり息を吐く。
時間を頭の中で計りながら
呼吸に全神経を集中させる。
「呼吸のことを考えてしまっているなら無の状態になれていないのでは?」
と思われるかもしれませんが
呼吸に全神経を注ぐ状態=日常の悩みが心に浮かんでいない状態
ということになります。
つまり心が空っぽの状態に近づけているということになります。
呼吸に全神経を集中するだけで
時間はあっという間に経過して
25分×3セットの夜の座禅は
気づけはあっという間に終わっていました。
この座禅からも食事のときと同様
一つのことに集中することの大切さを学ばぜてもらいました。
普段の生活で一つのことに集中できている時間は
意外に多くないと感じています。
例えば
ご飯を食べるときはスマホや新聞を見ながら。
通勤するときは歩きながら音楽を聞く。
仕事をするときは複数の業務を同時にこなそうとする。
これでは心が落ち着くはずもありません。
今この瞬間に一つのことに集中する。
この心構えを座禅修行を通じて得られたことは非常に価値がありました。
みなさんも是非一度
座禅修行にご参加されてみてください!
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